[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
2月9日、M君より申し出があり、再びモーションキャプチャーの撮影に行ってきました。
今回のテーマは、肥前春日流の身体操作の根幹となる「礎之型」「練」「歩法」の計測です。
「礎之型」は、C女史が担当します。
上の写真ではただ単純に両腕を上げているだけに見える動きですが、モーションキャプチャーでは
肩甲骨が中央に寄り、肋骨部分が大きく引き上げられています。
また、いわゆる伸脚のように見えるこの動きも、体軸が真下へ降下していく様や胴体部への負荷のかかり方などがデータとして表れていました。
門下生の中で、最も基礎に忠実との評があるC女史の「礎之型」。
その要訣となる動きが、モーションキャプチャーによってはっきりと示されました。
続いては、「練」。
写真は「練」三動作の内の「櫓練」で、C女史を「受け」として、宗家の動作を計測しています。
肥前春日流のもっとも大きな特徴のひとつは、力のぶつかりを生まずに、ゆらりと対手を崩して極める技法。
この計測では、その一端が垣間見えるような結果が出ました。
重心や床からの反力が、規則的でなだらかな波形を描いていたのです。
「練」は、修行が浅いと、どうしてもただのリキんだ押し合いになってしまうもの。
実際、この後に私も計測をさせてもらったのですが、私の波形はムラが大きく、宗家のそれとは似ても似つかない乱雑なものでした。
普段の稽古と違い、科学的に未熟さを突きつけられてしまうのは、なかなか衝撃的な経験です。
最後は、「歩法」。
こちらは、動作の計測にやや苦心し、満足のいくデータは採取できない結果に終わってしまい、次回の計測に向けての計画や改善点の整理がメインとなりました。
ただ、そんな中でもM君いわく、日常的な歩行や、一般的なスポーツの歩き方・走り方とはまったく趣の違う計測結果にはなっていたようです。
今回も、M君のおかげで非常に楽しく興味深い時間となりました。
データそのものを公開することはできませんが、このデータを活用して、より質の高い稽古が行えるようになっていくのではないか、と期待しています。
- 葎 -
1月4日の後日談です。
M君が4日に撮ったデータを教授に見てもらったところ教授に興味を持っていただけたようで、M君を通じて院生に動きを披露する機会をいただく事ができました。
そこで1月20日に宗家が再度訪問されました。
以下、宗家のレポートです。
今回、M君を通じて関西大学 大学院の講義にお邪魔させていただく機会を頂きましたので、簡単にレポートさせていただきます。
まず、講義へのお誘いを下さった先生をご紹介します。
関西大学 人間健康学部 小田伸午教授。
スポーツ科学を教えておられます。
『二軸動作』・『常歩(なみあし)』の提唱として知られている方です。
大変気さくで温和な印象の方で、とても話しやすい人物です。さて、当日の様子に話を移しましょう。
私は少し早めに到着し、M君の出迎をうけて先般キャプチャーを体験させていただいた実験室に案内していただきました。
暫くして院生の方々と伴に、今回お招き下さった小田先生が入室され、簡単な挨拶をさせていただいて、いよいよ講義スタートとなりました。講義では軸と力を抜く体験を中心にお話と実演をさせていただきました。
M君以外の院生の方は武道経験が無かったので、簡単な動作で行う事にしました。
最初は、受る人の片腕を、攻める人が両手でガッチリ持って逃がさないようにした状態から、受ける人が片腕で押し返すと言う動きを体験していただきました。始めに私の片腕を院生の方に持ってもらって実演。
抜きと軸押しを披露しました。
武術としては初歩的な動作ですが、初めての経験で随分、面白がってもらえたようです。
最初の披露に続いて、皆さんで組んでもらって軸押しをやってもらいました。
さすがにスポーツ科学を学ぶ院生の方々ですから、早々に形になっていました。続いて、軸のバランスと力のコントロールを体感していただこうと、呼吸動作を体験していただきました。
本来は春日のものではありませんが、軸と力のコントロールを体感していただくには良いので、呼吸動作をチョイスしました。
対人で力を抜いて何かを行うと言う、あまり普段行わない行為に最初は皆さん戸惑いもあったようですが、すぐに理解されました。
ただし、頭で理解したように行うのは別の話。
でも苦心しながらも探求しようとする姿には感心しました。
小田先生も講義でこの「抜く」と言う事を話しておられるようでなるほど、理解が早いわけだと得心しました。最後は春日流の「礎」を披露して、締めとさせていただきました。
皆さん熱心に体験していただき、とても有意義で楽しい時間を過させていただきました。講義の後、小田先生の研究室にM君と伴にお邪魔して改めてご挨拶とお話をさせていただきました。
これからもM君の修士論文のデータ提供でお手伝いをさせていただく事になりそうです。ちなみに、小田先生は「いけるくち」のご様子なので折を見てお誘いしたいと思っています。
以上、講義体験レポートでした。
大学院で運動に関する研究をしているM君から大学のモーションキャプチャーで動きを撮らせて欲しいとの申し出があり、この正月4日に、宗家と関西大学堺キャンパスに行ってきました。
実験室は、こんな様子です。
さすがは大学院の設備。
ぐるりと輪を描いて取り囲む計測装置に
圧倒されながら、M君によるシステムの機能説明を受けました。
剣術の動作を計測することになりました。
計測はこのマーカーを身体に貼り付けて行います。
木刀を構えて測定を開始。
今回はマーカーの点を結んで線画となった人物が動いていくさまと、地面反力(地面が身体を支える力)の計測結果を見せてもらいましたが、胴体が揺れる様子や重心が移動する様子、足に掛かる力の変化がわかってとても興味深いものでした。
ただ、計測した動画やデータは、大学の許可がないとネットには出せないのが残念です。
短い時間でしたが、自分たちの動きがデータになって見えると言うのは大変面白い経験でした。
- 葎 -
1月11日、本日は肥前春日流春日会の新年演武会の日です!
今年も高石市にあるとろしプラザにて行われました。
13時に開場、皆で会場の設営を済ませて、各々、場当たり等演武に向けての準備を整えます。
ちなみに今回、城攻めツアーのお知らせを兼ねて、受付は僕が行いました。
正直演武よりこっちのが気が重かった(汗
2時15分、新年演武会がはじまりました。
宗家の挨拶からはじまり、四方祓い、剣降の儀の神事を終えて、 門弟段外から順に演武を行います。
僕は今回で演武会の参加は3度目ですが、
皆さん順調にクオリティの高い演武になっていってると感じました!
やっぱりこうした緊張感のある場で演武をすることはとても大事ですね。
普段の稽古の中にはない発見があったりして、とてもいい経験になります。
そして毎回どこかしらで凹んだり悩むハメになります(笑)
門弟の演武を終えて師範代の演武、そして最後に宗家の演武へ続きます。
今年の宗家の演武は柔術の質がいつもと違い、印象に残りました。
演武が終わり、宗家の締めの挨拶をもって今回の新年演武会は無事終了。
トラブルもなく今年も良い新年演武会になりました。
演武会を終えてお次は新年会。
会場のイタリアンのお店まで15分程歩いて移動。
皆で料理を楽しみつつ歓談。
各々今年の抱負を発表する一幕があり、
宗家ご夫妻をお祝いする一幕がありと、とても楽しい一時を過ごして、最後は一本締めで締めました。
明けましておめでとうございます、杵です。
年を越してしまいましたが城攻めツアー当日の報告です!
9/27朝10時に宗家以下5名、大阪駅に集合し、JR東海道線に乗っていざ、彦根へと向かいます。
出迎えのひこにゃんをスルーして、駅にて1名合流し6人でいざ彦根城へ!
...とその前に腹がへってはなんとやらと名物「近江ちゃんぽん」で腹ごしらえ。
シンプルで癖のない美味しいちゃんぽんでした!
さあ、いよいよ彦根城へ向かいます。
彦根駅から彦根城へ向かうと、丁度正面に二の丸櫓がありその奥に天守が見えて、観光ルート(※右図青線)としては真っ直ぐ二の丸を通って
表門を抜けて天守へ向かうようになっています。
が、今回はただの観光ではなく城攻めです。
中堀をぐるーと回って京橋を渡り大手門橋から本丸へ攻めるというルートをとりました。(※↑図赤線)
駅から彦根城へ向かう道中、街道跡からお城との位置関係の話が出て、その辺りから城攻めツアーとしての様相が出始めました。
中堀の外を回る途中では櫓から攻撃に対する位置取りの話など(角がポイント)。
京橋を渡り、随所で城の備えに対してどう攻略するのか という解説を受けながら
大手門を抜け本丸へ向かいました。
個人的に印象に残ったのは、大手山道から鐘の丸を抜けて、天秤櫓を攻めるあたりでした。
石垣にへばり付きながら敵の目をかいくぐり、味方の影に隠れて、鐘の丸での迎撃をしのぐ。と言った感じ。
逞しい武士への憧れの強い人はこの辺りの詳細を聞くと、しょんぼりすること必至ですよ!
個人的にはとても楽しい話でしたが(笑)
ここで、一つの歩法の話も出てきました今まで稽古してきた歩法ですが、
実際にどのように使われるのかがよく分かり、印象がガラッと変わりました!
続いて天秤櫓、太鼓門櫓で櫓の構造と、攻守の駆け引きについて学び、
本丸へと向かいます。櫓周辺の話は、痛いやらグロいやらって印象でしたね。
そして、ついに本丸へ辿りつきました!
普通なら本丸の解説はメインディッシュなんですが、本ツアーはここの解説は少なめでした(笑)
今回は時間に余裕があったのでせっかくだしと、
天守へ登ることに
(※次回以降天守はスルーする可能性大です。)
ここは普通に観光でしたね。急勾配の階段(というか梯子)を登りました。
大阪城のバリアフリーっぷりを見習ってほしいものです。
そして「YA ZA MA」
天守を出て記念写真を撮って、今回のツアー目標は達成です。
時間に余裕があったので表御殿博物館へ向かいました。
ふつーに展示を眺めつつ、折々建物の構造に関する講義を聞きつつ、博物館を一周し、
能舞台の観覧席で一息。
博物館を出ると、間もなくひこにゃん登場のアナウンスがあったんですが、
当然のごとく無視して城をあとにします。
帰りの電車まで少し時間があったので、昭和の匂いの残る喫茶店でだらっと話して、帰路につきます。
駅でちょこっとお土産を物色して、電車に乗って大阪へ。
初見攻め等のコンセプトが明確になったのはこの車中でのお話。
今回のツアーを振り返りつつ、次回以降の期待に話を膨らませていたら、
話の流れでボクが次回企画担当になったらしいです...orz
というわけで、ブログではあまり詳細には言えないのですが
第二回ツアーを春頃に催行できたらと考えています。
候補地は近畿のお城で今回の彦根同様日帰りのツアーを予定しています。
12月14日、駒川駅前商店街にて『田辺大根フェスタ』というイベントがありました!
名前の通り田辺大根という地元産の大根を盛り上げるための地域イベントで、
大根の品評会やグッズ販売、田辺大根を使った料理のふるまい等が行われていました!
ブタ汁が美味かったです!
そんな『田辺大根フェスタ』の演芸コーナーに我々春日会も参戦して参りました!
ずばり、駒川道場の宣伝です!(笑)
午前10時に演武参加者が集合、ぽつぽつ応援に来た門下が集まりつつ、
準備を整えて11時50分、春日会の出番です。
春日会の紹介が始まる頃、いい感じに雲が途切れて陽の光が会場を照らしました。
始めは宗家の挨拶と古武道ってナニ? という簡単な紹介です、
モルモット...もとい紹介中の受けは春日会の“お兄さん”が務めていました。
続いて師範代達3名の演武です。
今回の演武は普段の稽古風景を観てもらうという主旨で、
演武会での演武とは少し違った雰囲気でした。
お次は宗家による刀の試斬です 。
今回はイベントの主役である田辺大根を斬らせて頂きました。
一刀、寝台に横たわる大根を真っ二つに、
さらにもう一太刀、半身で立つ大根を両断!…
しっかり繊維の詰まった大根だったそうで、厳しく刀を振り下ろすそのシーンは
シャッターを押すタイミングが難しかったです(泣)
そして最後は来場者の方に試斬を体験してもらいました!
舞台に上がったのは希望者を募ったときにすかさず手を上げてくれた男の子です。
体験で切ってもらったのは真赤な一玉のリンゴ(サンふじ)。
宗家の指導を受けて刀を振り下ろすとリンゴは一刀両断! ...む、無傷だと...?
台を転げ落ちても傷つかなかったあたり、いいリンゴでした。
気を取り直し、今度は宗家が手を添えて男の子は再度刀を振り下ろす! 見事!
リンゴはパックリと切られました!
宗家が締めの挨拶をして演武終了!
演武参加者並びに応援に来た門下の皆様お疲れ様でした!
想像以上に多くの人が舞台に足を止め春日会の演武を見てくれました。
今回は案内のチラシを配っていたのですが、
積極的にチラシを受け取りに来る方もいらっしゃったりと
反応は上々で今回の演武は大成功でした!
- 杵 -